ビルメンテナンス(略して、ビルメン)は、建物内の設備の点検や保守がメインの仕事です。
ビル管理や設備管理とも言われますね。
本記事では、ビルメンは冷凍機を取り扱うのか、冷凍機械責任者の資格は必要なのかと言う2つのテーマについて解説しています。
こんな方にオススメの記事です
- ビルメンテナンス、ビル設備管理の仕事に興味がある
- 冷凍機ってビル管理の現場で実際に取り扱うのか知りたい
- ビルメンを目指して、冷凍機械責任者の勉強をしているけど、必要性はあるのか知りたい
ビルメンって冷凍機を取り扱うの?
結論として、ビルメンは冷凍機を取り扱います。
建物には冷凍機があり、その冷凍機を運転することにより、冷水を作り出すことができます。
作り出した冷水は空調や熱交換など、ビル管理に幅広く利用されます。
蒸気や温水を作り出すボイラーとは、反対とイメージしていただければ分かりやすいと思います。
関連記事:ビル管理(設備管理)ってボイラーを取り扱うの?【ボイラー技師の必要性】
冷水は主に冷房に使われる。
冷凍機で作り出した冷水は、主に冷房として使われます。
- 空調機
- 外調機
- ファンコイルユニット(FCU)
などに、冷水を通すことにより建物内を冷やすことができます。
夏場は冷水が無いと冷房できずに、大変なことになるので、冷凍機はビル管理の現場において重要な設備です。
冷房以外の用途に冷水が使われる現場もある
こちらの【注意】現場によってはビル管理(設備管理)って全然 楽じゃないですよの記事でも解説していますが、ビル管理の現場は建物の種類や用途によって仕事内容や設備の種類も変わってきます。
オフィスビルでしたら、冷水は冷房関係にしか使われないことも多いです。
しかし、温泉やプールなどの設備がある現場では、冷水は水温の温度調節などにも使われます。ホテルなんかは典型的な例ですね。
冷凍機自体が無い現場もあるのは事実
上記では、冷凍機が作る冷水が、建物でどのように使われるのかを解説してきました。
しかし、冷凍機自体が無い現場も増えてきているのも事実です。
例えば、小規模なオフィスビルなどですね。小規模な建物だと、建物全体で冷水を作るのではなく、個別にパッケージエアコン等で冷房する方が効率的だったりします。
また、建物内に冷凍機を持たずに地域冷暖房施設から、冷水だけを供給してもらう現場もあります。
こんな感じで、建物内に冷凍機が無い現場もあるので、こういった現場に配属されたら冷凍機を取り扱うことは無いですね。
ビルメンに冷凍機責任者の資格は必要か?
上記で解説してきましたように、ビルメンテナンス(ビル管理)の仕事では、冷凍機を取り扱うので、冷凍機械責任者の資格は必要になります。
冷凍機械責任者とは、冷凍に関わる高圧ガスを製造する施設において、保安の業務を行うことができる資格のことです。
保安業務ができる範囲によって、以下の3つに別れます。
- 第3種冷凍機械責任者
- 第2種冷凍機械責任者
- 第1種冷凍機械責任者
名前が長いので、冷凍3種や2冷など省略して呼ぶことが多いです。
冷凍機械責任者については別記事でまとめていますので、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧くださいませ。
冷凍機械責任者の資格がいらない冷凍機が増えている
最近では、冷凍機の技術的な進化によって、冷凍機械責任者の免許が無くても取り扱いができる冷凍機が増加しています。
その為、冷凍機械責任者の免許を使うと言う意味では、必要性は減少傾向にあるかと思います。
しかし、冷凍機械責任者の免許がいらない冷凍機であっても、仕組み的には同じです。
仕事で取り扱う以上、冷凍機の知識を得るために、冷凍機械責任者の資格を取得する必要性はありますね。
基礎的資格(ビルメン4点セット)なので、取得する必要性は高い
こちらの【独特】ビル管理(設備管理)の世界では資格が重要視される3つの理由の記事で詳しく解説していますが、ビル管理の世界は資格が重要視されます。
ビル管理の資格の中でも、第3種冷凍機械責任者(冷凍3種)は基礎的資格に該当します。インターネット上では【ビルメン4点セット】と言われていますね。
ビル管理の基礎的資格:ビルメン4点セット
基礎的資格に入っているので、ビルメンとしてビル管理会社で働いていく以上は、冷凍機械責任者を取得する必要性は非常に高いと言えますね。
また、ビル管理(ビルメンテナンス)会社では、資格は昇給や昇進などにも使われます。一定以上の資格を持っていないと、出世できないこともあります。
第3種冷凍機械責任者は基礎的な資格なので、まず間違いなく取得するように人事部や上司から言われますね。
冷凍機械責任者を取得すると資格手当で給料が上がる
多くのビル管理(ビルメンテナンス)会社は資格手当を支給しています。該当する資格を持っているだけで、毎月の給料がアップします。
冷凍機械責任者もビル管理には必要な資格なので、資格手当の対象になることがほとんどです。
- 第3種冷凍機械責任者:2,000円/月
- 第2種冷凍機械責任者:4,000円/月
- 第1種冷凍機械責任者:7,000円/月
金額はあくまで例ですが、上記のように冷凍機械責任者の資格を持っているだけで、毎月の給料がアップします。
正直な話、資格手当の為だけに取得する人も多いですね。
ビルメンって1令や2令まで取得する必要はあるの?
冷凍機械責任者の資格は3種~1種の3つに別れていて、飛び級もできるので、いきなり1種を受験することも可能です。
ビルメンの場合は、基本的に第3種冷凍機械責任者(3冷)を取得しておけばOKですね。
しかし、配属される現場によっては、2冷や1冷が必要になってくることもあるので、余裕がある人は飛び級しても良いかなと思います。
僕の同僚には、資格手当が高額だからと言う理由で2冷から受験する人もいましたね。
第3種冷凍機械責任者を取得したい方に向けて
本記事では、ビルメンは冷凍機を取り扱うのか、冷凍機械責任者の資格は必要なのかと言う2つのテーマについて解説してきました。
ビル管理の仕事では、冷凍機を取り扱うことはありますし、取得すれば資格手当や昇給などメリットもあります。
- ビルメンテナンス、ビル設備管理の仕事に挑戦したい
- ビルメンに興味がある
と言う方は、冷凍機械責任者の試験に挑戦していきましょう!
第3種冷凍機械責任者は、冷凍機械責任者の中では一番簡単です。十分に独学で1発合格を目指せる試験なので、そこまで気構えする必要もないかと思います。
本ブログでは、第3種冷凍機械責任者(冷凍3種)の勉強方法について別記事でまとめていますので、取得を目指している方は是非ご覧ください。
第3種冷凍機械責任者の勉強方法や勉強時間を知りたい方向けの記事
こちらの記事では、第3種冷凍機械責任者の勉強方法や勉強時間について解説しています。
僕自身が一発で合格した時の体験をもとに解説していますので、勉強の参考になるかと思います。
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第3種冷凍機械責任者の勉強におすすめのテキスト・問題集・アプリについて解説しています。
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試験を受ける前に、第3種冷凍機械責任者の合格率や難易度を知っておきたい方向けの記事です。