ビル設備管理(ビルメンテナンス)は、楽な仕事と言われることが多いです。
インターネット上でも『ビルメン楽すぎる』、『ビル管理業なんて誰でも簡単にできる』、『1日待機してるだけで何もすることないし』とか色々言われていますよね。
でもこれって全部のビル管理の仕事に当てはまることでは、無いのです。ビル管理の楽さはとにかく現場次第です。現場によっては全く楽できないこともあるんです。
本記事では、ビル管理の仕事を現場別に別けて徹底解説しています。
こんな方におすすめの記事です
- これからビル設備管理(ビルメンテナンス)に転職予定
- 楽な現場を見つけたい
- ビル管理業に就いて楽したいと考えている
現場によってはビル管理(設備管理)って全然楽じゃないですよ
ビルや建物にはたくさんの種類があります。どの建物に配属されるかによって楽できるかは全く変わってきます。
ビル管理(設備管理)の世界において現場は運命の分かれ道でもあります。楽でまったりできるのか、激務できついのかは現場で大方決まります。
ビル管理の現場は以下の7つに別れます。
- オフィスビル
- 商業施設
- 学校(大学)
- 病院
- ホテル
- データセンター
- 巡回
では現場ごとに別けて解説していきます。
オフィスビル
オフィスビルは事務所や業務用に利用されるビルのことです。
ビル管理の他の現場と比較してもオフィスビルは楽です。基本的にオフィスビルはそのオフィスで働く特定の人が利用するビルです。商業施設やホテルのように毎日不特定多数の人が理由する建物と違って面倒なトラブルが起こりにくいです。
面倒なトラブルがないということは管理する側にとっては楽です。検針や点検などルーティンワークをこなしているだけでいいので。
また、土日祝休みの会社は多いので、土日祝になるとビルを利用する人が激減するというのもオフィスビルの特徴です。利用する人がいないということは楽ということです。
インターネット上で『ビルメンは楽!』と言われているのは、オフィスビルのことがほとんどですね。
商業施設
商業施設のビル管理(設備管理)は一般的にきついとされています。
土日のデパートや百貨店をイメージしていただければ分かると思いますが、あれだけの不特定多数の人が来館されるということはそれだけトラブルも多いです。
何十、何百というテナントがあるのでテナントの名前を覚えるだけでも一苦労です。
ファッション、映画館、遊園地、飲食店などが一体となった複合商業施設なんかはかなりきついです。
楽したいからビル管理の仕事に就いたという人は、商業施設に配属されると後悔する可能性が高いです。
学校(大学)
学校(大学)の管理はオフィスビルと若干似ています。生徒と教員という特定の人が利用する建物なので面倒なトラブルが起こりにくいですし、土日になると利用する人が激減するという共通点があります。
さらに、夏休みや春休みになると授業がないので長期間に渡り利用する人が激減するのでかなり楽です。この期間を利用して工事や停電作業をおこなうことができます。
オフィスビルと同様に楽したい人にはオススメの現場です。
病院
病院は激務現場として有名です。
たくさんの入院患者と医療関係者が24時間いるので気を抜く暇がありません。
24時間稼働しているので夜間帯も忙しいのが病院のビル管理の特徴です。
オフィスビルや学校などは夜間帯は暇ですが、病院の場合は夜間帯も仕事があるのがきついです。
インターネット上でも『病院だけは止めておけ』と良く言われています。病院の現場に配属されて楽だったという話は全く聞いたことがないので、余程のことがない限り避けた方が無難です。
ホテル
ホテルも病院と並んでビル管理の激務現場として有名です。
ホテルには客室、レストラン、宴会場、大浴場など他の現場には無いたくさんの施設があるので普通に忙しいです。
楽したくてビルメンになった人は間違いなく後悔する現場です。
病院と同じで24時間稼働しているので夜間帯も忙しいですし、土日になると客室が満室になるのでトラブルも増加します。
僕自身もホテルのビル管理(設備管理)は長かったので、下記で詳しく実態を解説しております。
データセンター
データセンターは企業の重要なサーバー等を扱っているので電気と空調管理が厳しいのが特徴です。
電気的なトラブルや停電事故は絶対に起こすことができないので神経を使う現場です。温度や湿度もサーバーに影響を与えるので空調管理にも気を使います。
しかし、データセンターはサーバーの管理が主なのでほとんど人がいません。他の現場のようにテナントからの面倒なクレームはありません。
人間関係の面だけ見るとデータセンターは楽です。
巡回
ビル管理(設備管理)は常駐と巡回という2つの勤務スタイルに別れています。
- 常駐:一つの建物のみに常駐して管理
- 巡回:小規模な建物を複数管理
違いは上記の感じです。
巡回のビル管理は、複数の建物を管理するので、常駐と比較して大変です。建物ごとにオーナーは変わりますし、設備も全く違うので覚えることも多いです。
また、技術力の高さも求められるのが巡回です。常駐の場合は複数の人がいるので分からないことがあっても誰かに聞くことができますし、同じビルにいるので助けを呼ぶことも簡単です。
巡回の場合は助けを呼ぶとなっても時間がかかるので1人で切り抜ける技術力が必要です。
常駐と巡回では同じビル管理業でも全く仕事内容が変わってきます。楽したい人やビル管理がまだ未経験の人は、確実に常駐の方がオススメです。
関連記事:ビル管理業界の巡回と常駐の違いを画像付きで分かりやすく解説
まとめ
本記事では、ビル管理(設備管理)の仕事について、現場別に別けて解説してきました。
まとめるとこんな感じです。
楽な現場
- オフィスビル
- 学校(大学)
楽じゃない現場
- データセンター
- 商業施設
激務現場
- 病院
- ホテル
- 巡回
ビル管理(設備管理)の仕事に就いて、楽したい人はオフィスビルや学校がオススメです。間違っても病院やホテルは避けましょう。
楽かどうかは現場で決まります。『ビル管理なんて楽じゃなかった』と後悔しない為にも現場選びは本当に大切です。
とりあえずオフィスビルを狙っていけばOKです!