ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)を受験する方が、どうしても気になってしまうのが合格率ではないでしょうか?
年1回しか受験できない試験ですし、試験範囲も膨大なので、合格率や難易度は試験前に気になってしまいますよね。
本記事では、そんなビル管理士の試験について合格率を見ながら難易度を考察しています。
こんな方にオススメの記事です。
- 今年、ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)の試験を受験予定
- 試験勉強の前に合格率や難易度は知っておきたい
- ビル管理士って難しいって聞くけど実際どうなのか気になる
それでは早速見ていきましょう。
ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)合格率から難易度を考察します
まずは簡単にビル管理士の試験内容を解説します。
- 試験形式:筆記試験(5択のマークシート)
- 問題数:180問
- 試験科目:7科目
- 合格基準:7科目の合計で65%以上正解し、全ての科目で40%以上正解すれば合格(180問中117問で合格)
- 受験資格:試験日までにビル管理の実務経験が2年以上ある人のみ
ビル管理士の試験は5択のマークシート形式でおこなわれます。試験形式としては定番ですが、問題数が180問とめちゃくちゃ多いです。
試験科目は7科目あり、合計で65%以上正解し、全ての科目で40%以上正解すれば合格となります。40%以上正解していれば他の科目で挽回することもできますが、一つでも40%以下の科目があると、その時点でアウトなので満遍なく勉強する必要がある試験です。
また、ビル管理士の試験には受験資格があり、ビル管理(ビルメンテナンス)の実務経験が2年以上必要です。
ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)の合格率
西暦 | 受験者数 | 合格者 | 合格率 |
2018年 | 11,069人 | 2,339人 | 21.1% |
2017年 | 10,209人 | 1,387人 | 13.6% |
2016年 | 10,394人 | 2,956人 | 28.4% |
2015年 | 9,827人 | 1,861人 | 18.9% |
2014年 | 10,095人 | 2,335人 | 23.1% |
2013年 | 9,441人 | 1,000人 | 10.6% |
2012年 | 10,599人 | 3,467人 | 32.7% |
2011年 | 10,241人 | 1,367人 | 13.3% |
2010年 | 10,194人 | 1,700人 | 16.7% |
上記の表がビル管理士の合格率です。合格率を平均すると10%台となっています。
10%台というとかなり合格率が低い試験と言えますね。念のためにビル管理(ビルメンテナンス)の他の資格の合格率と比較して見ました。
- 危険物乙4:30%前後
- 電工2種:50~60%前後
- ボイラー2級:50~60%
- 冷凍3種:30%
- ビル管:10%台
上記がビル管理の基礎的資格であるビルメン4点セットと比較してみた結果です。結果は一目瞭然ですよね。
ビル管理士の合格率が最も低いです。さすがはビル管理の上位資格と言ったところでしょうか。合格率だけを見るとビル管理士は難しい試験と言えますね。
合格率が上がる年もある!?
ビル管理士の合格率を見ていると一つ気になる事実があります。それは、合格率が急激に上がる年があるということです。傾向としては合格率が低い年の次の年は合格率が上がる傾向にあるようです。
具体的に見ると、
- 2011年(13.3%)→2012年(32.7%)
- 2013年(10.6%)→2014年(23.1%)
- 2017年(13.6%)→2018年(21.1%)
合格率が10%前半と低い年の次の年は合格率が上昇していることが分かります。2011年~2012は特に随所で20%近くも合格率が上がっています。
この法則は一度だけでなく何度も起きているので、今年の合格率を予想する一つの目安になりますね。
- 『去年は合格率が低くかったから今年は簡単になってるかも』
- 『昨年は合格率が30%と高かったから、今年は難化しそう…気を引き締めないと』
こんな風に気持ちの整理ができますよね。あくまで目安ですが、ビル管理士を受験する前年の合格率は見ておいた方が良いですね。
ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)の難易度
上記ではビル管理士の合格率を見てきました。
合格率だけを見ると、平均して10%台なので難しい試験と言えます。
しかし、合格率にもバラツキがあり、合格率が低い年の次の年は一気に高くなることがあるのも事実です。運よくこの合格率が高い年に受験することができれば、難易度は低めになります。まさに当たり年ですよね。
続いて、ビル管理士の試験内容にも少し触れます。ビル管理士の試験は問題数と出題科目が多くて難しいイメージがありますが、一つ一つの科目についてはそこまで深く問われない、広く浅くの試験です。その為、過去問の丸暗記で意外といけてしまいます。もちろん暗記する量は多いですが、理解しなくても暗記で対応できる試験です。
ビルメン3種の神器として、ビル管理士と一緒に挙げられている電験3種やエネ管は暗記では対応できません。しっかりと理解して計算しなければならない試験です。暗記で対応できてしまうビル管理士は電験3種やエネ管と比べるとかなり難易度は下がります。
合格率だけ見るとビル管理士は難しい試験ですが、当たり年もありますし、過去問丸暗記が比較的通用する試験なので、めちゃくちゃ難しい試験とは言えないです。しっかりと勉強をすれば独学でも1発で合格できる試験と言えます。
不合格でも希望を捨てないことが大切
ビル管理士の試験は年によって難易度に差が出ています。それは合格率のバラツキを見れば明らかですし、過去問を実際に解いて見ても分かります。
このことから、ビル管理士の試験は1回不合格になってしまっても諦めないことが大切です。もし、今年が難易度の高い外れ年だった場合は、来年は難易度が低い当たり年の可能性が高くなりますよね?
その場合、1年で諦めしまうのは勿体無いです。ビル管の試験は多少の運も絡んでくるので不合格でも希望を捨てずに諦めない事が大切です。
ビル管理士を取得するメリットを思い浮かべて勉強を頑張っていきましょう。
最後に
本記事では、ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)の合格率から難易度を考察してきました。
まとめるとこんな感じです。
- ビル管理士の合格率は10%台と低い
- 合格率が低い年の次の年は合格率が上昇する傾向にある
- 今年不合格でも来年は当たり年の可能性があるので、諦めないことが大切
- ビル管理士は難しい試験だが、過去問の丸暗記が通用する試験である
以上のことからビル管理士の試験は比較的難しい試験と言えますが、合格できない試験ではありません。何より過去問の丸暗記が通用するのは大きいです。
僕も過去問メインの勉強で無事に1発で合格することができました。
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